*ムーン・サルト*

あの日の私は予期せぬ出来事の連続に翻弄されていたのかもしれない。
道に落ち葉が積もり始めた晩秋のある日・・・
私はその日の仕事を終え、夜”ナイト・カイザー”に変身する為の体力を養うべく、午後の休息を取った。
そして、目覚めると直ぐ風呂に入り、体中の色々なパーツを入念に磨き上げた。(特に中心付近)
なぜなら、いつ出番が来るかわからないからである。
いつでも、すぐ臨戦態勢をとれるように準備を整えておくのだ。
いつも、そうする癖が知らず知らずの内に身についていた。
まぁ、千住を代表する色男としては当然の嗜みである。(?)
風呂を上がり、コロンを振り、髪形を整え、コンタクトを着ける、着ける、着ける、、、
「あれ?何処いった?」
目の中を探してみるが、見当たらない
付近を見渡しても、一向に気配すら感じない。
「っだよっ!チクショー!」
少しイラつきながら、今日は度付きのサングラスで行くことにした。
<これ外すと、Hのとき何にも見えないからヤなんだよなぁ>
思えば、これはその後の出来事を予感させ、また出かけることを躊躇させようという
所謂、”虫の知らせ”と云うやつだったかもしれない。
とにかく、いつものようにパリッと隙のない身支度を整えた私は
10ン歳年下の彼女(Y子)との待ち合わせ場所へと急いだ。
「もう!いつも待たせてぇ〜」
「色男は支度に時間が掛かるんだよ!」
いつもの挨拶である。
Y子は高校生の分際で銀座のクラブで働いていた。
しかし、私は決してロリコンではない。
私がY子と出会ったのは、とある千住のキャバクラであった。
当時Y子は銀座のクラブと千住のキャバクラを掛け持ちで働いていた。
初めてその店に行ったとき二人目にY子が隣に座った。
私の最初の言葉は「千住に似合わないな、オマエ」だった。
当然と言えば当然なのだが、どう見ても”銀座風”だった。
そして、とても10代などには見えなかった。
フェロモン系のイイ女だったのである。
Y子が座ったとたん私は質問の嵐に襲われた。
「ねぇ、今いくつ?」
「彼女は?」
「どんな女性好きなの?、アタシ、どう?」
「どうって・・・”イイ女だなぁ”と思ったぜ、さっき・・・久しぶりに、一目惚れしたよ。」←伝説の究極奥義、ストロベリートーク炸裂!
「本当に?実は、アタシもしたよ。久しぶりに・・・」
「じゃ、オレの女になれよ」
「うん・・・」
恋に堕ちるのに過ごした時間の量など関係ない。
その瞬間から私たちの付き合いは始まった。
Y子が高校生だと知ったのは付き合いだして一週間が過ぎた頃だ。
そして、この日は既に付き合いはじめてから一ヶ月が経とうとしている頃だった。
とにかくY子を私の自慢のレンジ・ローバー(オゲレツ仕様)の助手席に乗せて車を出した。
Y子は今日も銀座にご出勤である。
Y子にとって”客”でない私は銀座の店には、一度も行ったことはなかったが、
仕事の前にデートするのが日課のようになっていた。
♪鶯谷”SEEDS”で愛されて、上野公園でKISSをして、千住の”カニャモ”で酔わされて、まぁだ、離れたくな〜い
でも行かなくちゃ!お店が開くの、20時までのシンデレラ、だから・・・営業スマイル振りまくの〜♪
まるで、”LOVE AFFAIR 〜下町のデート〜”である。
ともかく、Y子を銀座の店の前まで送っていった。
お別れのKISSをして、Y子が車から降りようとした時、その日が私にとって休前日だった為、
Y子は「後でまた逢いたいよ。お願い、お迎えに来て、BARで奢るから。」と云い出した。
とんでもない、高校生だ!
憂いのある瞳とけだるいセリフで悪魔のハートを鷲づかみだ!
しかし、私は曲りなりにもHARD-LUXXの総帥である。
浮かれた態度は厳禁だ!
かなり、意識してクールに「わかった。迎えに来てやるよ。」と云って、必要以上にタイヤを鳴らしながらその場を後にした。
さぁ、どうしよう。
一度、家に帰って出直すのは面倒くさい。
そうだ!最近Y子に禁止されていた”キャバ”行こう!
思い立ったが吉日、善は急げ!
私は最近”キャバレンジャー”DEBUITを飾ったメンバーのSHUに電話をした。
SHUはキャバ暦こそ短いものの、かなりのバカっぷりを発揮している
将来有望な若手キャバレンジャーである。
彼は”キャバ”という言葉を聞くなり、弾んだ声で二つ返事で快諾した。
相談の結果、SHUのヤサから程近い小岩の店に行くことになった。
この日は、SHUの必殺”瞳ビーム”が炸裂した日でもあった。(瞳ビーム参照)
ナンノカンノ云いながら、小岩のキャバを二軒ほどハシゴして、
「ロクな女がいねぇなぁ」などと云っている内に、そろそろ”ザギン”へ向かう時間が来た。
私はSHUを家まで送り、ウキウキしながら、彼女の元へとアクセルを幾分多めに床まで踏み込んだ。
いつもの待ち合わせ場所に着いて煙草を2本ほど吸ったところで、Y子がやって来た。
「ごめん、お客さんにアフター誘われて、断るのに大変だったの・・・」
ほんのりと薄紅色に染まった頬が、艶っぽさを一層浮き立たせて、潤んだ瞳で謝るY子に文句などない。
しかし、私はつい「遅−んだよ!オマエが逢いたいって云ったんだろ?」などと云ってしまった。
すると、Y子は「ごめんね」と云って抱きついてきた。
そして、今しがた塗り直したばかりに違いないROUGEが眩しい唇の間から、
吐息混じりに、「大好きだから・・・」
私は正直<たぁまぁんねぇ〜〜〜>と思ったが、また「運転の邪魔だろ」などと冷たく云い放ってしまった。
体のほうはかなり正直に反応していたのだが・・・
しかし、私の容赦ない冷たい言葉には、さすがにY子も少しムッとした様子だった。
<ゲッ!ヤバイ!>
私は謝ろうとして、ふと思い直した。
ここで舐められてはいけない。
悪魔が小悪魔に翻弄されてどうする?
それじゃ、さしずめミイラ取りがミイラになったみたいだ。
長い沈黙、重たい時間、、、
最初に息苦しさに耐えられなくなったのはY子の方だった。
「ねぇ、BARに行くの今度でもいい?」
「アタシ、少し酔っちゃったみたい。。。気持悪いの・・・」
「あぁ、そうだな、、、じゃぁ、今日は帰りな・・・」
そして、Y子の家の前に着いた。
「じゃぁな」
「ねぇ、おやすみのKISSはしてくれないの?」
<(^▽^)ノはぁぃ♪待ってましたぁー!>
しかし、ことさらクールに「そんなことねぇよ、ほら・・・」
「じゃぁね、おやすみなさい・・・本当、大好きなんだからね・・・」
<くぅぅ、ヤりたくなってきたぜぇー!>
しかし、「あぁ、おやすみ・・・またな・・・」←損な性格のオイラチャン!(バカとも云う)
こうして、Y子と別れた。
<今日は泊まりに行っちゃおうかな?>と、ルンルンだった私は不完全燃焼な夜に少し不満を抱きつつ、
メシでも食って帰ろうと思った。
そして久しぶりに、北千住の駅の近辺にある”韓韓麺”という店に行こうとして歩いていた。
そこは”飲み横”と呼ばれる飲み屋街であった。
すると、馴染みの笑顔が近づいてきた。
激安パブの店長Sちゃんである。
いつも変らない高い声とテンションで
「お待ちしてましたぁ!」
「え?」
「もう、”え?”じゃないですよ。席とってありますよー、よ・や・く・せ・き!」
「今日は来るって情報が入ってますから。ちゃぁんと、ピッピッピッっとね。」
「いや、ちが・・・まぁ、いいか?」
こうして、私はSちゃんの店に吸い込まれていった。
不完全燃焼気味だった私は、歌い、飲み、そして口説いた。
後にMYUに寝盗られることなど夢にも思わずに・・・(手編みのマフラー参照)
そして、店がハネる頃
「なぁ、ヤ○、一緒にメシ食いに行こうぜ」
「う〜ん、どうしよう?」
「行こうよぉ〜」
「でも、わたしお腹すいてないんだもん」
「だから、今度ね」
「ふん!」
体よく断られた。
もともと不完全燃焼で燻っていた私の火種はここぞとばかりに燃え出した。
そして止せばいいのに酔った勢いで、行きつけのBARになだれ込んだ。
もう、メシなんか食うような気分じゃない。
なんだか、思いっきり酔いたい気分だった。
そこで、お気に入りの”ダーケスト”とチェイサー代わりの”ロンパブ”を注文し、2〜3回お代わりした。
程よく足元もおぼつかなくなってきたので、そろそろ帰ろうと思い店を出た。
なんとか車まで歩き、半分閉じかけた目で揺れる景色の中を運転し、なんとか駐車場まで辿り付いた。
そして車を降りて、家に帰ろうと道路を渡りかけた時であった。
確かに私は車が好きだ。それも、かなり好きだ。
しかし、まさかあんな風に組んず解れつなことになるとは・・・
ガラスを引っ掻くような音が聞こえて、鈍い衝撃を感じた後、記憶を失った。
どれほどの時間が経ったのだろうか? 何度も繰り返される「大丈夫ですか?」という声に目を覚まされた。
安眠を邪魔された思いから、
「なんだ?オマエ、うるせぇーな!」間抜けな第一声である。
「大丈夫ですか?すいませんでした。」
<何云ってんだ?こいつ?あれ?っていうか、ここ道路じゃん?>
そして私は起き上がろうとした。
<痛っ!>右の手脚に衝撃が走った。
「動かないで下さい!動いちゃダメですよ!」
チラッと横を見ると片方のライトが壊れたタクシーが止まっていた。
その時初めて、自分が撥ねられたらしいことに気付いた。
しかし、車に撥ねられたなんて格好悪くてしょうがない。
平静を装おうとして再度立ち上がろうとしたが、
怪しい宗教の儀式のようにのたうちまわるだけで終わった。
すると、「どうしたんですか?動いたらダメですよ。何したいんですか?」
恥ずかしくなった私は「うるせぇーな!煙草吸うんだよ!」
と云って、ポケットの煙草を取り出し国道の真中で寝転んだまま煙草を吸い出した。
だんだん、現実が見えてきた私は<ヤベーな、仕事のこと電話しなきゃ>と思い、携帯を探した。
しかし、携帯は所定の位置になかった。
ぶつかった衝撃で眼鏡も吹き飛んでいた私は、何も見えないことにイラつきながら運転手に
「オマエ、眼鏡と携帯探して来いよ!」
「え?」
「え?じゃねーよ、早く探して来いって云ってんだよ、タコ!」と怒鳴った。
運転手は血相を変えて、明け方の道路上を這うようにして眼鏡と携帯を探し回った。
しばらくして運転手は息を荒げながら、「有りました。」と云って、
一部が壊れた携帯と横のアームの部分がレンズと一直線になった眼鏡を手渡した。
可哀相な姿と化した眼鏡を強引にかけようとしたら、今度は顔に激痛がはしった。
<何?>と思い、額の辺りに手をやると、ヌルッとした感触がした。
<あれ?>と思い、手を見ると私の手の平は真っ赤に染まっていた。
つい私は、松田 優作になりきり、「なんじゃぁ、こりゃぁ!」と叫んでしまった。
しかし、相手はオウムのように「すいません」と「大丈夫ですか?」しか繰り返さない。
<バカか?コイツ!何人だよ?>
とにかく痛みを堪えながら電話をした。
最初は同じ会社に勤めるEちゃんに、しかし明け方の3時過ぎということもあって全く出ない。
何度もしつこく電話したがやっぱり出ない・・・もういいや、仕事行かなきゃ気付くだろ?
そして、家族に、
・・・出ない・・・なんで?
三度目でようやっと出た。
「おう!おはよう!爽やかな明け方だな。」
「なぁにぃ?アタシ寝てたんだけど・・・」
「そんなこたぁ、わかってるよ!ところでよ、オレ事故っちまったぜ。」
「え?嘘?どこで?」
「家の近所だよ」
「怪我は?」
「これから病院だから、まだわかんねぇけどさ。歩けねぇんだな、これが!だから、迎えに来てくれよ。は、は、はーだ。」
「嘘でしょ?骨折れたの?」
「だから、わかんねぇって云ってんだろ!とにかく早く迎えに来いよ!」
「わかった。すぐ行く」
この後、約5分程して救急車が来た。
救急隊員たちはテキパキと私を担架に乗せ、車に運び込むと
「大丈夫ですか?」と云って来たので
「歩けねぇんだから、多分大丈夫じゃねぇんじゃねぇ?」と云ってやった。
<勝った!>(謎)
そして、「今、病院に行きますから」
「あ、そう。なぁ、ところでさオレの顔の傷ってどう?深い?」
「見た感じでは、浅そうですよ。」
「ふ〜ん、じゃいいや。病院は若い看護婦のいるとこにしてくれよな!」
「・・・」
「着きました。」
「え?随分速いね、ってA里じゃん?まぁいいけどね、若い看護婦いるしな」
「・・・」
そして直ぐ医者に状況報告が行われ、医者は顔を出すと「とりあえずどこが痛いですか?」
「手と脚と顔かな?」
「念のためレントゲン撮りましょう」
ということでレントゲン室に運ばれ、なんだか体中をやたらに激写された。
その後処置室に移され、顔や脚や手などを処置された。
「ねぇ、看護婦さんさぁ、オレの顔どう?」
「大丈夫じゃない?」
「色男なのはわかってるよ!」
「・・・」
「傷のことだよ!」
「あぁ、傷ね。う〜ん浅いよ。普通なら跡が残らないと思うけど、それは個人差があるからね」
「そうか、残らないんならいいんだけどさ、ほら顔は商売道具だからさ」
「え?何やってんの?俳優さんか何か?」
「いや、魚屋!」
「はぁ???」
「ムッ・・・なんだよ魚屋は顔が命なんだぞ!」
「はいはい、酔っ払いさん」
「酔ってねぇーよ」
「みんなそう云うわよ」
「ふん・・・っていうか靴脱がしてくんない?」
「何で?」
「眠い」
「ちょっと、寝ないでよ!帰るんでしょ?」
「はぁ?歩けねぇんだぞ!帰れるわけねぇだろーがぁ!」
「でも、先生は緊急入院の必要はないって云ってるんです。」
「てめぇ、ナメてんのか?このヤブ!どうやって帰るんだよ!このハゲ!」←因みに毛は豊富だった。
すると医者は「お家の人に迎えに来てもらって下さい。」
「それまで待ってんのかよ?」
「はい」
「冗談じゃねーぞ!寝かせろよ!」と云って、自力で靴を脱ぎ捨てた。
すると、無理やりベッドから引き剥がされ車イスに乗せられた。
そこに警察官が容態を聞きに来た。
「どう?大丈夫?」
「全然!」
「骨折れた?」
「知らねぇけど帰れってよ!」
「先生、大丈夫なんですか?」
「はい、骨は折れるどころか、欠けてもいませんよ。」
「車は派手に壊れてるのに・・・オマエ・・・バケモンか?」
「失礼だぞ!オマワリ!」
「いや、褒めてんだよ。酔っ払いは怪我しないっていうけどな・・・」
「酔ってねぇって云ってんだよ!」
そうこう、云っている内に家族登場。
「大丈夫?」
「おう!ぜんぜん!」
「骨折れたの?」
「いや、ぜんぜん!」
「まだ、歩けないの?」
「おう、ぜんぜん!」
「ふざけてるの?」
「いや、ぜんぜん!」
「・・・・・先生、大丈夫なんでしょうか?」
「はい、今のところは緊急を要するような事はありませんので、明日外来でいらして下さい。」
すると、警官が
「お気の毒に災難でしたね、こんな夜中に・・・」
「あ、いえ・・・」
「あ?なんだ?オマワリ!災難はオレだろーが?」
「いやいや、こんな夜中に呼ばれるご家族ですよ、酔っ払って車にぶつかるのは本人の責任です。」
「はぁ?さっさと帰れ!バーカ!」
「ちょっと、ひ○ちゃん!」
「うっせーな!早く家に連れてけよ!バカなオマワリと医者の所為で気分が悪ぃんだよ!」
こうしてその夜は家に帰り、酔っていた所為か痛みもあまり感じず直ぐに寝た。
そして次の日の朝、二日酔いの頭痛と共に目が醒めた。
<うっ!気持悪ぃ・・・>
<病院行くのメンドクセーな>
そこにタクシー会社からTELが・・・
TEL、LLLLL・・・・・・・
「はい」
「よ○○○さんのお宅ですか?私、○○タクシーの事故係をしています、吉若と申します。」
「あ、そう」
「昨日は大変ご迷惑をおかけしました。ご本人様でしょうか?」
「そうだけど?」
「今、病院の方でお見えになるのをお待ちしてますので、そろそろお願いします。」
「何?いつ行こうとオレの勝手だろ?」
「え?あ、まぁそうですが・・・」
「後で行くから待ってれば?じゃな!」
そう云って、電話を切った。
そして約二時間後、気持ち悪いのがある程度収まったところで脚を引きずりながら病院に向かった。
病院に行くとタクシー会社の奴らが寄って来た。
「すいませんでした。よく先生に見てもらってくださいね」
「・・・・・」
診察室には昨日とは違うやけにPOPなノリの医者がいた。
「こんにちは、災難でしたね。」
「はぁ・・・」
「脚痛いですよね?」
「まぁね」
「入院しちゃいましょうよ」
「え?昨日の医者は入院しなくていいって云ってたよ。」
「いや、この際ですから入院して、よく調べましょう。」
「あ、そう。まぁ、いいけどね。だったら、個室にしてくれよな。」
「個室は割増料金になりますよ。」
「奴らに払わせろよ。」
「個室の差額ベッド代は保険では認められないんです。」
「そんなこたぁ知らねーな!保険が無理なら自腹切らせろよ。」
「それは、私ではなく貴方から直接お話してください。」
「ふ〜ん、わかった。」
そしてタクシー会社の人間が呼ばれた。
「はい、なんでしょうか?」
「患者さんは個室を希望なんですが、差額ベッド代は保険では下りません。おたくでお支払いして頂けますか?」
「え?ちょっと待ってください。会社に問い合わせます。」
「おいおい、てめぇ、その位払えよな。オレは痛ぇんだからよ。」
「大部屋では、何か不都合でもあるんですか?」
「あるよ、オレさ贅沢に出来てるからさ、ダメなんだよね、個室じゃないとさ。」
「はぁ?・・・・・すいません、ちょっと待って下さい。何とか会社の了解を得ますから。」
「いい、いい、了解なんて後でさ。でも、払わなかったら示談はできねーぜ!」
「・・・・・はい・・・・・わかりました。」
こうして二週間に及ぶ個室病棟での入院が決定した。
以上が私の事故の全貌である。
皆も道路を渡る時は手を上げて、右、左の確認をしてから渡ることを怠らないように気を付けてくれたまえ!
因みに入院中、何時看護婦に襲われてもいいように
毎晩体をキレイに拭いてコロンを振って床についていたが、
ついぞ一度も襲われず、キレた私はとうとうY子を呼びつけて病室でヤっちまった!
個室の理由がわかったかな?


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